皆の側弯体験記

ボルトを抜く 抜釘(ばってい)手術 Q&A 質問総集編

こんにちは!

先日、同じ側弯症で手術を受けた方、
通称 側弯骨お友達(骨友達とゆうパワーワード笑)おふたりとご縁があって
側弯 骨お友達座談会というかカフェ会を開催しまして、
側弯のあるあるやお互いが抱える悩み等など
沢山の事をデザートを食べながら、あれやこれやとお話してきました!

同じ側弯症同士、分かりあえる事も沢山ありとても楽しい時間となりました♪

骨お友達のお1人Tさんは昨年、
側弯症の固定術で入れた背中のボルトを抜く抜釘(ばってい)手術を受けております

今回はそんなTさんの側弯症発覚から抜釘に至るまでの
経緯やお悩みなどなど色々お聞きしました

側弯症の固定手術をした方に比べて、
固定したボルトを抜く抜釘手術をした方はSNSなどでもあまりお見かけすることがなく、
今回、抜釘経験者として色々な質問に答えて頂き、
ブログに掲載して皆に共有しても大丈夫と許可頂いたTさんに本当に感謝です><
ありがとうございます★

 

Tさんの側弯症発覚から今日に至るまで

Tさん 20代後半
側弯症が発覚したのは、中学生の時。
お母さんがTさんの背中の骨が出てるのを気付いて病院へ。
行った病院が側弯専門ではなく、コルセットは作らず経過観察に。
大学生の頃に手術を受けることになり、手術前当時の角度は47度。
S字カーブの側弯。固定の範囲は胸椎のみ。T4~T12を固定。
手術を受けてからは、背中の違和感、張りが気になり、痛みもたまに。
肩こりが辛くて、筋膜リリース注射や、整骨院、鍼を試した時期も。
これからどんどん体力が筋力が衰えて今以上に痛みや辛さが増すのが心配に。

固定術を受けた当時は、「ボルトは墓場まで持って行ってよい」と医師から言われていた事もあり、抜釘するつもりは全くなったとの事ですが、
ここ数年肩こり、背中の違和感がひどくなり、ふとした時の背中の痛みも気になり
将来ボルトを入れっぱなしで大丈夫だろうかと考え抜釘を考え始めたとの事。

抜かなくてもいいボルトをあえて抜くのか、
禿げるくらい沢山悩んだとの事でした><

 

そんな悩んで悩んで抜釘手術を受けたTさんに、ケーキとコーヒーを頂きながら
根ほり葉ほり皆の気になってるQ&Aを質問させて頂きました
(質問はインスタの抜釘手術を検討されている・気になる方から頂いたものを
中心に質問させて頂きました)

▼美味しいケーキを食べながらー!

このブログを読んでいる方へのお願い

ここから、質問内容が多くかなり長い記事となっております。
もし下記の質問と回答を読むのであれば、
どうか最後に書いている私とTさんがこのブログをどこまで書くか悩んだという
話までも読んで頂きたいです。
インターネットの中で抜釘手術の事を発信しているSNSやブログは
固定術と比べるとまだ全然少ないと思います。
それゆえにあなたの知らない事がでてくるかもしれません。
ネットを使えば何でもししれる(と思われている)時代に
知らない事がでてくるととても不安に思う方もいるかもしれません。
ただ、知らないだけで抜釘手術が病院で行われているのも事実。

インターネットは情報を集める手段・あなたの判断材料の一つであって
情報に振り回されて不安にだけなるのは避けて頂きたいと思います。
不安にならないで下さいと言ってるわけではなりません><
私もそうですが、知らない事を知るのは人間だれでも怖いし、不安だし、心配です。

知らない事を知るのはとっても怖い
不安で寝れなくなっちゃう日もまたあるかもしれない
だけど、知らずに過ごして、後からなんでこうなったんだ?!なんてはなりたくない
だけど、知らなきゃ良かったて思う事もあるかもしれない
情報が頭をぐるぐるして、何が自分にベストなのか分からない
だけど決断を迫られたら、分からない中でも決めなきゃいけない

これは本当に皆同じだと思います
だけど、得た情報で悩んで悩んで最後、自分がどう考えるか、自分がどう判断するかが
本当に本当に一番大切な事だと思っています
他のブログでもたびたび言ってますが、
そういう意味で私は判断材料の1つとしてお役にたてたらなと思い、
このブログを発信しています。

 

ちょっと前置きが長くなってしまいましたが
情報に踊らされない覚悟が出来た方は笑、質問Q&Aいってみましょう!

抜釘前の側弯の固定範囲・角度はどのくらいでしょうか?

胸椎のみの固定です(T4~T12)
手術前後の角度は、手術前47度が手術後20度。

みみ
みみ
※T4~の数字は背骨の位置を示す脊柱番号です!
簡単に説明すると下のような感じ!胸椎の4番目から12番目を手術で固定したということです!

※T4~の数字は背骨の位置を示す脊柱番号だよ!

抜釘しようと思った1番の理由を教えて下さい

1番はボルトの違和感や背中の痛みを無くしたいと思った為です。
背中の違和感は肩甲骨周辺にあって、術後違和感はずっとあって慣れてはいたものの、
ここ数年筋力がなくなってからなのか、違和感が大きくなってきたように感じて。
痛みについては常時痛むわけではなく、くしゃみや咳をしたときに痛みがあり、
また顔を洗う時や前かがみの時に痛みが。

ボルトが神経にあたっている事により痛みが発生している場合は
抜釘することにより痛みの改善が期待できると医師に聞きました。
違和感については、背骨が曲がらないように1つの骨に固めてしまっているので
ボルトを抜くことで違和感がとれるかはやってみないと分からないと言われました。

ここ数年で違和感・痛みが増した事で、将来年を重ねた時に症状がひどくなるのではと
心配になり、今のうちに抜いた方がよいかもしれないと考えました。

あとは個人的な考えですが、女性は閉経後骨粗しょう症になりやすいらしいので
骨密度が低下した時にボルトは大丈夫なのかな?と不安になった為です。
上記と合わせて将来の事が不安になりとても悩みました。

なぜこのタイミングで手術したの?

いずれ抜くかもしれないならば、時間の融通がきく独身のうちにと思ったのと
どんどん体力が落ちているのを実感していたので
回復力がある若いうちにと思って。
職場の理解もあり長期休暇をとれたので、今のタイミングを選びました!

入院期間・貯血等の術前事前はありましたか?

貯血については先生と相談した結果、貧血もないのでしない方向で合意しました。

検査については、私の場合、
手術前日に入院し、採決、尿検査、レントゲンを撮ったのみです。

病院によっては、呼吸機能検査やMRIを撮る場合もあり
人によっても違うと思います!

手術時間は?抜釘手術も固定術と同じように辛いか気になります

手術時間は約2時間でした。
抜釘手術を終えて病室に戻ってきた時の状態は、
心電図モニター・点滴・尿管のみがついた状態。

痛み止めがよく効いていたようで、
固定術の時と比べて痛みや背中の違和感はなく、
家族に送るための写真を自撮りしたり、看護師さんと談笑するくらい元気でした!

入院期間は?

入院期間は8日間。術後の経過は以下の通りでした

術後1日目

点滴からの痛み止めは終了し、内服薬へ切り替え
早く尿管を抜きたかったので、車椅子にのるのにトライしましたが、
血圧が下がって気分が悪くなり嘔吐したので断念。
無理をしたので背中の痛みが強くなり、その日は動けず

術後2日目

車椅子のステップを飛び越えて急に歩けるまで回復。尿管を抜きました
1人でコインランドリーに行って洗濯もできるように。

術後3日目

自力でシャワーもできるように。

術後4日目

4日目以降特に変化なく、術後6日目に回診で先生に診てもらい、
問題なかった為、退院!
(予定は8日目に退院予定でしたが、経過良好にて早めに退院させてもらった)

抜釘の手術の傷は、前回と同じ所につく?

執刀医いわく、固定術の時の傷に沿って切開し、同じ所を縫い合わせても
傷が汚くなる可能性があるので、
元の傷の所を切り抜いて新たに縫い合わせるとの事でした。
なので傷は2つでなく1つです。

私の場合は上記でしたが、傷が綺麗な方は前回の傷を用いるかもしれません!

同じ病院・同じ先生に手術してもらった?

同じ病院・同じ先生に診てもらいました。

抜釘したら体は曲がれるようになる?

ボルトを外しても背骨は固まったままなので、可動域は変化ないです。

抜釘してから体の痛みは無くなりましたか?体は楽になりましたか?
また、ボルト感・金属感が無くなるのか気になります!

背中の違和感と痛みについては、まだ術後数カ月しか経過していないので、
背骨の具合が落ち着いておらず評価し難いですが、
ボルトの違和感はなくなったように感じます!
肩こりはあいかわらずあって、今のところあまり変化なしです。
術後まもないので、また変化はあるかもしれません。

ボルトを抜いたら背骨が曲がる(側弯の)可能性がある?

先生には、再び背骨が曲がる可能性があると言われました

先生から言われた抜釘のメリット・デメリット

【メリット】
レントゲンがすっきりしてみえる笑
遅発性感染が防げる※
※これは側弯だけでなく、治療で体に何かしらボルトやインプラント等
入っている方も皆同じで、本来の自分の体の一部ではないので、
少なかれ感染リスクがあるという事

【デメリット】
また背骨が曲がる可能性がある
(手術により骨自体を固めてしまっているので、理屈上曲がるはずはないのだが
なぜか曲がる事があるとのこと。ボルトを抜くことで背骨が少ししなる様になるからではないか と言ってました)

ともさんが考えるメリット・デメリットは?

【メリット】
理由でも挙げたような事ですが
①ボルトの違和感や背中の痛みを無くせるかも
②将来、もし骨粗しょう症が進行した時にボルトが無い方がトラブルになりにくいのかも?と考えた
③遅発性感染が防げる※
※これは側弯だけでなく、治療で体に何かしらボルトやインプラント等
入っている方も皆同じで、本来の自分の体の一部ではないので、
少なかれ感染リスクがあるという事

【デメリット】
再び背骨が曲がるかもしれない
再度背中を切開するので、傷が目立つようになる
手術中の神経損傷や出血などの合併症のリスクがある
(神経損傷のリスクは、固定術の時よりも極めて低いと言われましたが、
手術するということは神経損傷のリスクがあるという事なので本当に怖くて悩んだ)

(Tさんが先生に質問した事)
患者さんに抜釘を積極的に進めているか?

固定範囲が短い人(胸椎のみなど)には、抜釘を提案することもありとの事

(Tさんが先生に質問した事)
長年ボルトを入れていると組織と癒着して抜釘困難にならないのか?

抜こうと思えば抜ける との事

みみ
みみ
Tさん、本当に本当に沢山の質問、答えて頂いてありがとうございました!

色々なメリット・デメリットを考えても、まず手術を受けるということは神経損傷のリスクが少なからずあるということ。これについては固定術の時もだけど本当に怖いって話に。これもあまりSNSでは発信ないけど、少なからずリスクとして考えられること。

色々なリスクがある中で抜釘手術をするという自分なりの判断をしたTさん。
お話を聞いて、手術するまで本当に迷って悩まれたのが伝わってきました><

今回はTさんに、Tさんの場合の抜釘手術について詳しく質問してみました!
先生の見解や、手術の方法、病院によっても検査はそれぞれ異なるかと思います。また、1人1人症状や痛みも違うと思いますので、これが抜釘手術の全てではありません。あくまで1例として参考になればと思います!

今回、色々と質問していると
なんだか自分の知らない事も沢山あってとても勉強になりました。
一緒にカフェしていたMさんは看護師さんで実際に病院で働いている中で
側弯の抜釘される患者さんの対応もされているとの事で
自分が知らないだけで、抜釘される方はいらっしゃるんだなぁと感じました

もしかしたら自分の知らない事を知ってしまい、
逆に不安になった方もいるかもしれません。

今はネットで調べると何でも調べれる時代だと思いますが、
ネットの情報が全てでは無い事も事実だと思います
側弯の情報も、SNSで調べれば以前よりは側弯アカウントや
発信している方は見かけますが、
側弯の方全員がアカウントを持って発信しているわけでもなく、
ネットにある情報というのはほんの一部だと私は思っています

実際、今回、Tさん・Mさんとカフェしながら色々とお話をしていて
ネットでは調べても調べても出てこない色々なお話をしました
それは何か特別な情報を持っているという意味ではなく、
側弯手術をして過ごしている私たちの些細な日常の事や、あえて人に言う事ではない事、
側弯あるあるや、自分の気になっている事、自分が将来心配している事などなどです。

今回このブログを書くにあたり、どこまで文字に起こして書くかとても悩みました
それは、私たちは何か専門的な知識をもっているわけではなく
1人の側弯患者であって、
手術の方法も昔と今と変わっていったり、先生の見解も変わる中で、
私たちも分からない事が多く、
自分が考える骨粗しょう症の心配などの憶測や実証されていない事を、
口に出してしまうと他の皆が過度に心配になったり
不安になったりしてしまわないかが心配になったから><
だけど同じように、
ツイッターでもインスタでも将来の骨粗しょう症を心配する声は見かけた事がありました。

同じように悩んで抜釘検討されている方がいるのであれば、
3人で話したこの内容を3人で留めておくのもなぁと思い、
ある程度はありのままに書かせて頂きました。
固定術の時と同じで、もし病院では説明が無かった想定外の事が起きた時に
後悔する人がいるかもしれないのと同じで、
抜釘を検討している人の1つの判断材料になれたらなと。

 

もう一度言いますが

知らない事を知るのはとっても怖い
不安で寝れなくなっちゃう日もまたあるかもしれない
だけど、知らずに過ごして、後からなんでこうなったんだ?!なんてはなりたくない
だけど、知らなきゃ良かったて思う事もあるかもしれない
情報が頭をぐるぐるして、何が自分にベストなのか分からない
だけど決断を迫られたら、分からない中でも決めなきゃいけない

これは本当に皆そうだと思います。
だけどその時仲間がいると心強いと思います。

悩みに悩んで、出来る限り自分自身納得をして、
皆それぞれの1人1人、あなたなりの答えを出せるように応援しております
そして、私も私自身にそう言い聞かせてます笑

これからも、インスタでもツイッターでもアメーバブログでも
皆教えあったあり情報交換したり、皆で側弯と共に生きていこうと思います!
仲間がいると心強い★

 

最後に

今回、TさんとMさんとご縁があってカフェでお話して、
今まで自分か感じていた不安を共感してもらえたり、皆の話を聞けたり
側弯患者同士にしか分かりあえない色々な事を話せてとても充実した時間になりました★
側弯症にならなければ、TさんとMさんと出会う機会も無かったかもと思うと
なんだか不思議な縁だなぁと思いました。
お会いできて本当に良かったです

そして初めましてなのに、
部活で苦楽を共にした仲間に久しぶりに会ったかのようにお喋りが絶えず笑、
バイバイしてもお互い頑張ろうねという絆で結ばれている気になりました笑
多分、それは幼馴染でも、学生時代の友達でも、会社の同僚でもないけど、
側弯症という辛い手術・経験をお互いしてきた者通しだから分かりあえるのと
今抱えている悩みや不安が似ているという側弯仲間だからかなぁと。
そう考えるとやっぱり「骨友達」って言葉がしっくりくるよね笑
ホネトモ笑

だから、今1人で悩んでる方も
きっと同じように悩んでる方は沢山いるから1人じゃないよ!
悩みは尽きないかもけれど、仲間がいたら何とかなる気もしてくるかも!

そんなこんなで
明日からもゆるく歩んでいきましょう~~!!!